年金生活で見落としがち?払い込み満了した保険もまとめて見直して年間10万円を削減した私の体験談
年金生活に入り、収入が会社員時代に比べて減少したことで、家計の負担をいかに減らすか真剣に考えるようになりました。中でも、毎月または毎年支払っている保険料は、積み重なると大きな金額になります。以前から保険を見直した方が良いとは考えていたものの、複雑な手続きや専門用語に抵抗があり、つい後回しにしていました。
年金生活で気づいた、保険の「見落とし」
特に気になっていたのが、若い頃に加入し、すでに払い込みが満了している保険です。保険料の支払いは終わっているので、それ自体が直接的な家計の負担になっているわけではありません。しかし、「この保障内容は今の自分に必要なのだろうか」「もっと有効な活用方法はないのだろうか」といった疑問が頭の片隅にありました。
また、他に加入している保険も含め、全体像をきちんと把握できていないことにも不安を感じていました。いったい何のために、いくらの保険に加入しているのか、自信を持って答えられない状態だったのです。このままではいけないと感じ、退職を機に、思い切って全ての保険証券を引っ張り出し、見直しを始めることにしました。
払い込み満了保険を含めた全体見直しのステップ
私が行った保険見直しのステップは、主に以下の通りです。
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現在の保障内容をすべて把握する: まず、手元にある全ての保険証券を集めました。払い込みが終わっている保険、現在も支払っている保険など、加入している全ての保険の「種類」「保険期間」「保障内容」「保険料」「払い込み期間」「解約返戻金」などを一覧にしてみました。最初は大変だと感じましたが、一つずつ確認していくうちに、自分がどのような保険に入っているのかが整理されていきました。特に、払い込み満了した保険でも、保障内容が現在の医療事情や自分の健康状態に合っているかを確認することが重要だと感じました。
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将来のライフプランと必要な保障を考える: 年金生活での主な不安は、やはり病気や介護です。高額療養費制度など公的な医療保障があることは知っていましたが、それだけで十分か、民間の医療保険や介護保険でどの程度備える必要があるかなどを考えました。また、子どもたちも独立しており、以前のような高額な死亡保障は不要になっていることに気づきました。このように、自分の年齢や家族状況、これからの生活で「何に備えたいか」を具体的にすることで、本当に必要な保障が見えてきました。
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保険の専門家に相談する: 自分で調べただけでは、保険の仕組みや専門用語で理解できない部分が多くありました。特に、払い込み満了した保険の取り扱いや、現在の保険が自分に合っているかの判断は難しかったため、保険の専門家に相談することにしました。私の場合は、特定の保険会社に偏らない独立系のファイナンシャルプランナーの方に相談しました。これまでの保険内容と、将来の希望、家計状況を正直に伝え、アドバイスをもらいました。
見直しで年間10万円を削減できた具体的な内容
専門家のアドバイスを受けながら、払い込み満了した保険も含めた全体を見直した結果、いくつかの無駄や調整すべき点が見つかりました。
- 不要になった死亡保障の減額または解約: 子どもが独立し、経済的な自立も果たしているため、高額な死亡保障は必要ないと判断しました。加入していた終身保険や定期保険の一部を減額または解約することで、保険料を大幅に削減できました。これは、現在も保険料を支払っていた部分の見直しですが、全体の保障バランスを考える上で、払い込み満了した死亡保険も一緒に内容を確認したことが、この判断につながりました。
- 古い医療保険の特約の見直し: 払い込み満了した医療保険とは別に、現役時代に加入した古い医療保険で、今の医療事情に合わない特約や、他の保険でカバーされている保障に重複している部分があることが分かりました。これらの不要な特約を解約することで、月々の保険料負担を減らすことができました。
- 払い込み満了保険の役割再確認: 払い込み満了した終身保険については、解約返戻金が一定額貯まっていることを再確認しました。これは将来の医療費や介護費、あるいは急な出費に備えるための資金として活用できると分かり、すぐに解約せず、いざという時の備えとしておく判断をしました。このように、払い込みが終わっていても、その保険が現在の自分にとってどのような役割を持つのかを明確にすることが大切だと感じました。
これらの見直しを進めた結果、年間で約10万円の保険料を削減することができました。これは、年金生活の家計にとっては非常に大きな助けとなります。
まとめ:見直しは「今」が大切
今回の経験を通じて、保険は一度加入したら終わりではなく、ライフステージの変化に合わせて定期的に見直すことがいかに重要かを実感しました。特に、年金生活に入り収入が減少した今だからこそ、固定費である保険料を見直すメリットは大きいと感じます。
また、払い込みが満了した保険についても、「保険料がかからないから」とそのままにしておくのではなく、現在の自分に必要な保障内容か、他の保険とのバランスはどうか、といった視点で見直すことで、家計全体の最適化につながる可能性があります。
保険の見直しは複雑だと感じるかもしれませんが、まずは手元の保険証券を確認することから始めてみてはいかがでしょうか。必要であれば、私のように専門家の力を借りることも有効な手段です。適切な見直しによって、家計の負担を減らし、安心して老後を送るための第一歩を踏み出すことができるでしょう。