子が独立したら生命保険は必要？見直して年間10万円削減できた私の体験談
子が独立し、夫婦二人暮らしに。生命保険の必要性に疑問が
年金生活が始まり、収入が会社員時代よりも減りました。毎日を大切に過ごしていますが、やはり毎月の保険料負担は気になります。特に、これまで家族のためにと加入していた生命保険の保険料が、家計に重くのしかかっているように感じていました。
ちょうどその頃、一人暮らしをしていた息子が結婚し、完全に独立しました。夫婦二人だけの生活になった時、「果たして、以前と同じような生命保険の保障が必要なのだろうか？」という疑問が強く頭をもたげたのです。
「万が一」の備え、本当に必要か？を見直すことから開始
私がまず行ったのは、加入している生命保険の「目的」を改めて考えることでした。生命保険は、「一家の大黒柱に万が一のことがあった時に、残された家族が生活に困らないように」という目的で加入することが多いと思います。
我が家の場合、私が現役の頃は、私が亡くなった場合に妻が生活に困らないように、そして当時まだ学生だった息子の学費や将来の生活費のために、まとまった死亡保障が必要だと考えていました。
しかし、息子が独立して経済的に自立した今、息子への経済的な備えはもう必要ありません。残された「万が一」への備えが必要な相手は、妻だけということになります。
妻も年金生活に入り、ある程度の蓄えもあります。私が亡くなったとしても、遺族年金や妻自身の年金、そして蓄えがあれば、十分生活していけるのではないか？と考え始めました。もちろん、葬儀費用など、一時的に大きな支出が発生する可能性はありますが、これまでのような大きな死亡保障が必要なのか、大いに疑問を感じたのです。
保険証券を確認し、具体的な保障内容と保険料を把握
次に、加入している生命保険の保険証券を取り出して、具体的な保障内容と毎月の保険料をじっくりと確認しました。正直、保険証券を見るのは久しぶりで、内容を全て理解するのは簡単ではありませんでしたが、特に以下の点に注意して見ました。
- 死亡保険金額: 万が一の時にいくら支払われるのか。
- 保険料: 毎月いくら支払っているのか。
- 契約期間: いつまで保障が続くのか、あるいは終身保障なのか。
- 特約: 死亡保障以外に、医療や入院などの特約がついているか。
私の生命保険は、私が若い頃に加入したもので、当時としては手厚い保障内容でしたが、その分、毎月の保険料もそれなりの金額でした。保険金額も、子が独立した現在の状況から考えると、かなり過剰な金額だと感じました。
保険のプロに相談し、必要な保障額を検討
自分一人で考えても、本当に必要な保障額がいくらなのか判断が難しかったため、思い切って保険相談窓口を利用してみることにしました。専門家から、私の現在の家族状況、資産状況、将来のライフプランなどを丁寧にヒアリングしてもらい、必要な死亡保障額の考え方を教えてもらうことができました。
例えば、「万が一の時に必要な金額」は、残される家族の生活費（年金や他の収入で不足する分）、住居費、葬儀費用などを考慮して計算すること、一方で、遺族年金や死亡退職金、現在の貯蓄などで賄える分は差し引いて考えることなどを、分かりやすく説明してもらいました。
相談の結果、やはり私の生命保険の死亡保障は、現在の家族構成や妻の経済状況から見て、大幅に見直す余地があることが分かりました。
不要な保障を削減し、年間10万円の保険料を節約
具体的な見直しの方法としては、保険会社に連絡して「保障額の減額」を依頼する方法があること、あるいは保障内容が現在の状況に合わない場合は「解約」や「新しい保険への加入（ただし健康状態による）」といった選択肢があることを教えてもらいました。
私の場合は、これまでの保険を一部減額するよりも、よりシンプルな保障内容の保険に切り替える方が、保険料を大きく削減できると分かりました。ただし、年齢を重ねてからの新しい保険加入は、保険料が高くなったり、健康状態によっては加入できなかったりすることもあるため、慎重な検討が必要でした。
最終的に、私は加入していた生命保険の保障額を大きく減額し、最低限の備えを残す形に見直す決断をしました。その結果、毎月の保険料が大幅に下がり、年間にして約10万円の保険料削減を実現することができたのです。
見直し後の安心感と削減できた保険料の活用
保険料が削減できたことは、年金生活の家計にとって本当に大きな助けとなりました。削減できた分は、日々の生活費に回したり、将来の医療費への備えとして貯蓄に回したりと、有効に活用できています。
また、保険を見直したことで、「現在の我が家に必要な保障はこれくらい」と納得できたことは、精神的な安心感にもつながっています。これまで漠然と抱えていた「保険料が高い」「この保険は本当に必要なのか？」という悩みから解放されました。
子の独立や退職など、ライフスタイルが大きく変化する時期は、保険を見直す絶好の機会です。難しそうだと敬遠せずに、まずは保険証券を確認し、必要であれば保険のプロに相談してみることをお勧めします。私のように、想像していた以上の保険料削減につながるかもしれません。