昔入った保険、そのままにしてませんか?自動更新の仕組みと見直しで年間8万円を削減した体験談
年金生活に入り、毎月の収入が以前より少なくなる中で、固定費である保険料の負担が気になり始める方もいらっしゃるのではないでしょうか。特に、若い頃に加入してそのままになっている保険があると、知らず知らずのうちに保険料が上がっている場合があります。
私もそうでした。退職後、家計を見直す中で、昔加入した医療保険と生命保険の保険料が想定よりも高いことに気づいたのです。今回は、私がどのように古い保険、特に自動更新タイプの保険を見直し、年間およそ8万円の保険料削減を実現できたのか、その体験をお話しさせていただきます。
なぜ保険料が上がっていたのか?「自動更新」の仕組みを知る
家計簿をつけながら保険料の合計額を見て、「こんなに払っていたのか」と驚きました。加入した当時はそれほど負担に感じていなかったのに、なぜだろうと保険証券を確認しました。
そこで目にしたのが、「自動更新」という言葉です。私が加入していた保険は、一定期間(例えば10年や20年)で契約が満期になり、その都度、同じ保障内容で契約が更新されるタイプでした。そして、この更新時には、その時点の年齢で保険料が再計算される仕組みになっていたのです。
保険料は、一般的に年齢が上がるほど高くなります。そのため、契約から年数が経って年齢が上がった状態で更新を迎えると、以前よりも保険料が高くなるというわけでした。私の場合は、この自動更新によって、気づかないうちに保険料が年々上昇していたのです。
私が行った保険見直しのステップ
自動更新で保険料が上がっていることに気づき、これは見直しが必要だと考えました。しかし、保険について詳しい知識があるわけではありません。そこで、以下のステップで進めることにしました。
- 現状の把握: まずは、手元にある全ての保険証券を集め、契約内容を確認しました。特に重要なのは、保険の種類、保障期間、保険料、そして自動更新の有無と更新時期です。一つ一つ確認していくと、重複している保障があることも分かりました。
- 必要な保障の検討: 次に考えたのは、「今の自分にどのような保障が必要か」ということです。現役時代とは異なり、家族構成も変わりましたし、必要な保障額も変化しています。老後の生活で特に不安なのは、医療費や介護費用です。公的な医療保険や介護保険制度についても改めて調べ、自分で準備すべき保障を考えました。
- 情報収集と相談: 自分で全てを判断するのは難しいため、信頼できる専門家(ファイナンシャルプランナー)に相談することにしました。複数の保険会社の情報を比較検討するために、特定の保険会社に偏らないアドバイスをもらえる窓口を選びました。専門家からは、私の状況に合わせた保障内容や、保険料を抑えるための具体的なアドバイスを得られました。
- 見直しの実行: 専門家のアドバイスを参考に、不要な保障を削り、今の自分に合った保障内容で、より保険料負担の少ない保険商品に加入し直しました。古い保険を解約する際の手続きについても、専門家が丁寧に教えてくれたため、スムーズに進めることができました。
見直しの結果と得られた安心
この見直しによって、私は年間およそ8万円の保険料削減を実現することができました。これは、月々約6千円以上の節約になります。年金生活において、この金額は大変ありがたいものです。
保険料が安くなっただけでなく、見直しを行ったことで、今の私のライフスタイルや健康状態、そして将来の不安に合わせた保障内容になりました。不要な特約を整理し、本当に必要な医療や介護の備えに焦点を絞ることができたのです。
また、自分の加入している保険の内容を正確に把握できたことも大きな収穫でした。保険証券を整理し、一覧にしておくことで、いつでも契約内容を確認できるようになりました。
これから保険の見直しを考えている方へ
私のように、昔加入した保険をそのままにしている方は多いのではないでしょうか。特に、自動更新タイプの保険は、気づかないうちに家計の負担になっている可能性があります。
まずは、ご自身の保険証券を確認することから始めてみてください。契約内容が分からなくても、保険会社のお客様センターに問い合わせれば教えてもらえます。
そして、今の自分に必要な保障は何か、公的な保障はどのようなものがあるのかを理解することが大切です。その上で、保険料負担と保障内容のバランスを考えながら、見直しを進めていくのが良いでしょう。
もし、ご自身で進めるのが難しいと感じる場合は、私のように専門家や保険の相談窓口に相談するのも一つの方法です。専門的な知識を持った第三者の視点からアドバイスを受けることで、より納得のいく見直しができる可能性があります。
保険の見直しは少し手間がかかるかもしれませんが、一度見直すことで、将来にわたる家計の安心と、今の自分に合った保障を手に入れることができます。ぜひ、この機会にご自身の保険について考えてみてはいかがでしょうか。