迷いがなくなった!保険の「要・不要」を判断し年間〇万円削減した体験談
はじめに:退職後の保険、あなたは迷っていませんか?
会社を退職し、年金生活に入って数年が経ちました。現役時代に比べると収入が減り、毎月の家計を見直す中で、保険料の負担が気になり始めました。若い頃や働き盛りの頃に加入した保険がいくつかありますが、「果たして今の自分に必要な保障なのか」「もっと保険料を安くできないものか」と、漠然とした不安や疑問を抱えていました。
保険証券を見ても、難しい専門用語や数字ばかりで、何が書いてあるのかよく分からない。結局、よく理解できないまま「なんとなく必要だろう」とそのままにしている保険がほとんどでした。しかし、このままでは家計を圧迫し続けるだけではないか、本当に必要な備えができていないのではないか、という思いが強くなっていきました。
この記事では、私自身がどのようにしてこの「保険のモヤモヤ」を解消し、加入中の保険の「要」「不要」を判断して保険料を削減できたのか、その具体的な体験をお話しします。
私が感じていた保険の「モヤモヤ」
私の抱えていた保険に関する主な悩みは、次のようなものでした。
- 保険料が高い: 年金だけでは、毎月の保険料の支払いが負担に感じていました。
- 内容が分からない: 昔のことで、どんな保障内容なのか、どれくらいの期間続くのか、ほとんど覚えていませんでした。保険証券を見ても理解できませんでした。
- 必要性の判断が難しい: 退職して家族構成も変わり、本当に今の自分にこの保障が必要なのかどうか、判断する基準がありませんでした。
- 手続きが面倒そう: 保険会社に連絡したり、書類を揃えたりするのが億劫に感じていました。
おそらく、私と同じような悩みを抱えている方もいらっしゃるのではないでしょうか。特に、定年退職を迎え、人生の節目で保険を見直したいと考えている方にとって、この「どうすれば良いか分からない」という状況は大きな壁になります。
一歩踏み出した!保険の「要・不要」を見極めるための準備
この状況を変えるために、私はまず「現状を正確に把握すること」から始めることにしました。難しいことは後回しにし、まずは手元にある保険証券を全て集めることから着手しました。
ステップ1:保険証券を集めてみる
引き出しの奥にしまってあったもの、ファイルに綴じてあるものなど、とにかく加入していると思われる全ての保険証券を集めました。古いものや、保険会社の名前が変わっているものもありましたが、日付が新しい順に並べてみました。
ステップ2:内容をざっくり確認する
集めた保険証券を一枚ずつ見ていきました。全てを詳細に理解しようとすると挫折してしまいそうだったので、ここでは以下の3点だけを意識しました。
- 保険会社名と商品名: どの会社のどんな名前の保険か。
- 契約日と保険期間: いつ加入して、いつまで続く保険か。
- 保険料と払込期間: 毎月(または毎年)いくら払っていて、いつまで支払いが必要か。
この時点では、保障内容の細かい部分は気にしませんでした。「ああ、こんな保険に入っていたな」「これはまだ支払いがあるのか」といった具合に、全体像を掴むことに集中しました。
失敗しない!「要・不要」判断の具体的な基準
現状把握ができたら、次に「何が必要で、何が不要なのか」を判断するための基準を考えました。これが、私にとって最も重要なステップでした。
基準1:あなたの「今とこれから」の生活状況
独身か既婚か、扶養家族はいるか、持ち家か賃貸か、資産状況はどうかなど、ご自身の今の状況と、これからどのような生活を送りたいかを考えます。私の場合は、子供も独立し、夫婦二人の年金生活になったため、現役時代に必要だった保障は変わってきているはずだと考えました。
基準2:知っておきたい「公的保障」
民間の保険を見直す上で、公的な保障制度について理解することは非常に重要です。特に、医療費や介護費については、国の制度が充実しています。
- 医療費: 健康保険には「高額療養費制度」があります。これは、医療費が高額になった場合でも、自己負担額に上限が設けられている制度です。加入している健康保険の種類(会社の健康保険、国民健康保険、後期高齢者医療制度など)によって自己負担限度額は異なりますが、これにより医療費の大部分は公的な保障で賄われる可能性があることを知りました。
- 介護費: 公的な介護保険制度があります。要支援・要介護の認定を受けることで、介護サービスの費用の一部が保険から給付されます。
自分がこれらの公的保障でどこまでカバーされるのかを知ることで、民間の医療保険や介護保険で備えるべき部分が明確になります。私は、高額療養費制度があることを改めて認識し、「入院日額の保障は、差額ベッド代など公的保障でカバーされない部分や、生活費の補填として必要最低限で良いのではないか」と考えるようになりました。
基準3:本当に必要な「保障額」を考える
基準1と基準2を踏まえて、自分にとって本当に必要な備えは何かを具体的に考えます。
- 万が一の場合の備え(死亡保障): 残された家族(配偶者など)が生活していく上で、いくら必要なのかを考えます。持ち家があるか、配偶者自身の収入や年金、貯蓄額などを考慮し、試算してみます。子供が独立している場合、現役時代のような高額な死亡保障は必要ないかもしれません。
- 病気やケガの備え(医療保障): 公的保障でカバーされない自己負担分(差額ベッド代、先進医療費、食事代、交通費など)や、入院・自宅療養中の収入減を補填するために、いくらくらいの備えが必要か考えます。
- 介護の備え(介護保障): 公的介護保険でカバーされない費用(自己負担分、施設費用、在宅サービスの追加費用など)に備える必要があるか考えます。
このように、漠然とした不安ではなく、「何のために、いくら備える必要があるのか」という具体的な金額や目的を考えることで、加入中の保険が必要かどうか判断しやすくなります。
私が「不要」と判断して削減した保険と、その理由
上記の基準に照らし合わせて、私は以下の保険や特約を「今の私には不要、あるいは過剰である」と判断し、保険料の削減に踏み切りました。
- 高額な死亡保険: 子供も独立し、妻にも十分な年金と貯蓄があるため、現役時代に加入していた数百万円単位の死亡保険は、現在のライフスタイルには過剰と判断しました。解約することで、大きな保険料負担をなくすことができました。
- 入院日額が高い医療保険の特約: 公的医療保険の高額療養費制度があることを理解した上で、差額ベッド代などを考慮しても、それほど高額な入院給付金は必要ないと判断しました。不要な特約を外すことで、医療保険の保険料を抑えることができました。
- 使用する見込みが低い特約: 入院時の食事代特約など、保障額が少額で公的保障や貯蓄で十分対応できると思われる特約は、見直しの対象としました。
これらの見直しを行った結果、年間で〇万円もの保険料を削減することができました。
見直しで年間〇万円削減!得られた安心感
年間〇万円の保険料削減は、年金生活を送る上で非常に大きな助けとなります。削減できた保険料は、将来の医療費や介護費のための貯蓄に回したり、旅行や趣味など、日々の生活をより豊かにするために使うことができるようになりました。
それ以上に大きかったのは、「保険が整理できた」という安心感です。自分にとって何が必要で、何が不要なのかを理解し、家計にとって無理のない保障内容にできたことで、将来に対する漠然とした不安が解消されました。今は、本当に必要な保険だけに加入しているという確かな実感があります。
迷っているあなたへ:まずは一歩踏み出すことから
私と同じように、保険の見直しに迷いや不安を感じている方は、まずは「現状を知る」ことから始めてみてはいかがでしょうか。全ての保険証券を集め、保険料や契約期間だけでも確認してみてください。
次に、公的な保障制度について少し調べてみましょう。自治体の窓口や、インターネット上の信頼できる情報サイトでも情報を得ることができます。公的保障を知ることは、民間の保険を見直す上で非常に役立ちます。
そして、ご自身の現在の状況や、将来のライフプランを考えてみてください。「もし入院したら、いくらくらい必要になるだろうか」「自分が亡くなった後、配偶者は困らないだろうか」といったように、具体的に想像してみることが大切です。
複雑な手続きや専門的な判断が難しいと感じる場合は、無理に一人で抱え込まず、信頼できる相談窓口を利用することも一つの方法です。ただし、特定の保険商品を強く勧められる場合は注意が必要です。あくまで、あなたの状況に寄り添い、必要な情報提供や整理をサポートしてくれる場所を選びましょう。
保険の見直しは、家計の負担を減らすだけでなく、将来の安心を得るためにも重要なステップです。焦らず、ご自身のペースで、まずは小さな一歩を踏み出してみてください。私の体験が、その一歩を踏み出すための一助となれば幸いです。